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へんろ道に咲く花1輪・・・そんな花になりたい・・・
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1.    はじめに
 曼荼羅とは、本質をもつもの、すなわち言葉では説明できがたい宇宙の本質の現われ方を図に表現したものであるが、その根拠経典の違いにより2種類がある。
 一つは『大日経』で説かれる大悲胎蔵曼荼羅であり、もう一方は『初会金剛頂経』で説かれる金剛界曼荼羅である。そこで、以下この2種類の曼荼羅の特徴を説明することにより、説題に答えたい。
2.『大日経』の大悲胎蔵曼荼羅の特色
 大日経に説かれるマンダラを、正確には「大悲胎蔵生曼荼羅」という。このマンダラの大悲胎蔵生とは、大悲を行う諸尊をマンダラ中央の毘る遮那(大日)如来(胎蔵・子宮)から生み出すと意味である。省略して胎蔵マンダラと称するが、9世紀末頃からもう一方の「金剛界マンダラ」の影響を受け、「胎蔵界マンダラ」と呼ばれることもあるが、これは正しくない。また、表現方法によって三種類がある。すなわち「具縁品」に説かれる身(大)マンダラ、「転字輪曼荼羅行品」の語(法)マンダラ、「秘密曼荼羅品」の心(三昧耶)マンダラである。しかしながら一般にマンダラというと身マンダラを指す。
『大日経』のマンダラは三重マンダラであるが、解釈の違いにより、①善無畏系と、②ブッダグフヤ系に分けられる。
①善無畏系マンダラの特徴
このマンダラは、インド僧の善無畏が述べ一行の筆記による『大日経疏』の三句思想による。この三句思想には因位の立場と、果位の立場の、二種の解釈があるが、果位の立場から解釈しているのが善無畏系マンダラである。
 善無畏系マンダラの最も特徴的なのは、第二重と第三重を、三句思想によって入れ替えているところである。これは第二重を、衆生救済の知恵と慈悲を持つ文殊菩薩の区画、第三重を、衆生救済という方便行を実践する釈迦牟尼仏の区画と解釈して第二重と第三重を入れ替えたのである。
次にその構成であるが、第一重は、中台八葉の九尊と、その東側・遍知(智)院のニ尊と、西側の不動・降三世との一三尊を仏部とし、中台北側の観自在などの7尊を蓮華部とし、南側の金剛蔵(持金剛=金剛手)などの六尊を金剛部とする三部構成になっている。次に第一重を外側から取り囲む第二重、更に外側に位置する第三重で構成されている。第三重にはヒンズー教の影響による弁財天などの庶民の仏が多数配されている。
 ②ブッダグフヤ系マンダラの特徴
 8世紀の後半に活躍したインドの密教僧・ブッダグフヤは、『大日経』の記述に沿ってマンダラの諸尊を配したため、第二院と第三院が交替されることなく描かれているのが特徴である。空海が日本に請来したマンダラはこちらのほうであり、胎蔵図像と胎蔵旧図像、現図曼荼羅系の三種が存在する。
3.『初会金剛頂経』の金剛界曼荼羅の特色
 金剛界マンダラが説かれている『金剛頂経』とは、18種からなるお経のグループ名であって、一般には不空訳の三巻本を指す。この不空訳の三巻本は、その最初に説かれた『初会金剛頂経』の冒頭部分、「金剛界品」の金剛界大マンダラを説く個所にあたり、不空によれば二十八種のマンダラが説かれるというが、基準となるのは、九つの部分からなる、金剛界九会マンダラである。
 九会の内最も重要な個所は、中央の成身会の部分であり、ここを出発点に以下時計回りに渦巻状に進行する。また、胎蔵マンダラでもその代表的な思想は中央に集約されていたが、金剛界マンダラでもその五仏が象徴的な意味を持つ。
 金剛界マンダラが胎蔵マンダラと異なる点に方位が挙げられる。これは胎蔵マンダラが、太陽の昇る東を上にしたのに対し、金剛界マンダラでは悟りの功徳を表した月が西から昇るのにちなみ、下を東としている点である。
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