へんろ道に咲く花1輪・・・そんな花になりたい・・・
Category :
学校
5.マルクスとエンゲルス(独)→共産主義・社会主義の思想・運動に貢献
・彼らの議論の3つの源流
① ヘーゲル(独)の観念的弁証法という哲学
② アダム・スミス(英)ら古典経済学
③ サン=シモンら仏の空想的社会主義
(1)疎外論
・人間は社会を形成し、社会においてしか生きられない存在=類的存在
・人間は労働(=人間と世界のかかわり)を通して類的存在となる。
「人間の本質は個々の個人に内在する抽象物ではない。人間の本質とは、社会的諸関係の本質である。」→社会との関わり方において人間を把握しようとした。
ヘーゲル=疎外という考え方を作り出す
→人間がその本質を外部に作り出し、その自ら作り出したものが人間に対してよそよそしいものとなり、自らと矛盾するものとなる。
マルクス→批判的に援用
→人間の生み出した資本主義=人間に敵対する状況を生み出す。
・資本主義社会において労働者は
①自然あるいは労働の対象から疎外
②労働という活動から疎外、あるいは自己疎外
③類的存在から疎外
④人間の人間からの疎外
(2)史的唯物論
マルクスとエンゲルス
→・物質的な経済的生産のあり方と生産関係のあり方が人間精神のあり方を規定する(=共産党宣言:1848年) (唯物史観)
・生産力と生産関係のあり方の矛盾と止揚として歴史をとらえる。=史的唯物論
つまり歴史=アジア的生産様式(原始共産制)→古代的生産様式(奴隷制)→封建的生産様式(農奴制)→ブルジョワ的生産様式(資本制)→共産主義社会、と発展する。
経済的な生産力が上昇すると、生産のあり方が従来のあり方と矛盾をきたし、新たな段階へ移行する、という歴史観。
→政治・法律・宗教・意識・イデオロギー(上部構造)=生産力と生産関係(土台)を反し、その時代の社会関係を正当化するものと位置付ける。
→社会全体はこの土台と上部構造の組み合わせとして把握=社会構成体
(3)資本論=資本主義社会のメカニズムを解明しようとしたもの。
古典経済→私有財産・商品・貨幣を自明とする←これを分析することで、資本主義社会における生産関係を分析。
①商品と貨幣→②貨幣の資本への転化→③余剰価値の生産→④資本の蓄積
古典経済→資本が利潤を生み、土地が地代を生むことを自明とする←分析対象
マルクス→労働力=消費すればするほど価値を生み出す不思議な商品。
→労働者の生み出した価値と彼の労働にはずれ=余剰価値がある。この余剰価値を資本が取得する
∴資本主義=資本による余剰価値の搾取により成り立つシステム。
高度に発達した資本主義社会は、生産力が発展するが故に、逆に資本主義的な生産様式が足かせとなり、新たな発展段階を導く。→今日の大量生産、大量消費社会への批判に。PR
この記事にコメントする