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へんろ道に咲く花1輪・・・そんな花になりたい・・・
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2日目は初日より1時間遅くスタート。一旦電車で国分寺まで戻り、そこから本日の遍路開始です。昨日31キロ歩いて足の疲れが心配されましたが、さしたる異常も無く、先ずは駅から歩いて2,3分で80番国分寺に着き巡拝しました。
 
そこから次の白峰寺までが、中途に遍路転がしと呼ばれる急坂を含む、遍路まおにとって初の山道となります。先ずは、山に沿って麓を歩きますが、山に向かって左折する案内が出ておらず、近くにいた地元の人に尋ねて、先へ進みます。山に近づくに連れて、だんだん坂がきつくなり、これ以上進むと山とぶつかるというところで舗装道路は終了し、ケモノ道のような道になり、勾配は更にきつくなりました。随所にマムシに注意の掲示が現れ、1歩1歩注意して上がります。ここまで杖をつかずにきたまおも、さすがに杖の助けを借りねば登れなくなるほど道は急になり、また山は深くなりこれこそ名高い遍路転がしの坂道だと確信しました。ふと後を振りかえると、小高い山と貯め池がいくつも散在する讃岐平野が一望できました。こんなところまで登った以上、もはやどんなにしんどくとも戻るわけには行きません。あまりの急坂故の苦しさと、マムシへの恐怖感などが入れ混じった疲労感で、へとへとになったころ、上から人が3人下りて、「後、200メートル程だ、頑張れ!」と声をかけてくれました。その言葉に勇気づけられてさらに登ること数分、視界が開けて、白峰寺に向かう車道とぶつかりました。ここからお寺までは更に4キロあるそうで、さすがに舗装道路は楽だと、てくてく歩けます。これをしばらく行くと、道しるべがあり、このまま車道を行くと2.2キロ、分かれてまたケモノ道進むと1.5キロと書いてあります。まおは迷わず、短い距離を選択し、再び森の中を進みます。今度は下り道で、これも上り以上にしんどい。おまけにマムシに似た黒い小枝を踏んでしまい、思わず大声を上げたり、散々苦労した末、森が開け、建物が見えて来ました。白峰寺に着いたのです。
 
くたくたになりながらも、2箇所の巡拝だけはしっかりこなし、山内を辞そうとした時、崇徳上皇御陵の矢印が!そうか!白峰の名前でぴんとこなかったまおがとんでもない馬鹿でした。このお寺こそ、上田秋成の雨月物語、白峰で有名な白峰寺だったのです。ここで、西行が上皇の亡霊と対面したその場所だったのです。お話しはお話しとしても、西行が四国行きを思い立った背景には、崇徳上皇の墓参が大切な要因の一つであり、ここへ、はるばる西行がやってきたことには間違いありません。そんな西行も辿ったであろう山道をまおも自力で這いあがったことや、お話しのことやなんやかんやで感極まり、御陵を詣でて涙せずにいられないまおでありました。
 
落ち着いたころを見計らって納経所で朱印をもらい、山門を辞すと、これはまたすごい、仙人のような遍路と出会いました。22回通し打ちをしたと語るこの方は、昨日の職業遍路とは違い、かなり人間の出来た方で、マメの処理から、次の根来寺までの道のりなど色々と教えてもらいまして、さて82番根来寺へ。
ここの道は大半がけもの道で、道なき道を進む行程に、遍路の原点を垣間見ることが出来ました。もともと遍路というのは、こういった道なき道を分け進む行から出発しておりますので。とはいえ、在家のまおにとってこれはあまりにもヘビーな道です。足を踏み外し、滑落するような目にも遭いました。しかし、大半は木々の中を進むので、秋風が心地よく、まさに自然との対話をしながら進むところに、感激です。ありがたいことに、1キロごと位に休憩所があるので、それを使いながら進みます。
 
このケモノ道を何度もアップダウンする内に、車道にぶつかり、今度はこの道を進むと、寺まで1.2キロの所で茶店を見つけ、ここで食いはぐれると、次は3時頃まで飲まず食わずなので迷わず昼休憩。少し休むと、また歩く力が出てきます。どうやら歩き遍路のコツがわかってきたようで。
 
着いた!と喜んだ根来寺は山門から本堂まで何段もの階段があり・・・。また面白い本堂の作りで、薄暗く長い通路を通って本堂に向かいます。その本堂からとても上手い読経が聞こえてくるのでどんな遍路達が、思ったら、読経していたのはなんと本職(僧侶)の人達でした。さすがに迫力と威圧感がありました。
 
ここを出ると今度は、今回の遍路で最長距離の、13.6キロ先の83番一宮寺を目指します。先ずは朝から上った山を一旦下りるということから始めます。しばらくは車道を歩きますが、左手には瀬戸が一望でき、よくもまあこんなところまで上がったものと感動するも、逆にこれを下りると思うとぞっとします。だけどこの下り道は面白い。というのも、時折車道をそれて、まさに山を直滑降するケモノ道を行くからです。歩くというよりは転がり落ちるような格好です。殆ど人は歩かないのか、背丈まで草が茂っていたり、自生の吾亦紅を見て感激したり、とにかく下りるのは予想以上に早く、麓まで7キロを2時間を余裕で切る早さで下りきりました。ここから道しるべを見失った為、あっちで人に聞き、こっちで人に尋ねする有様。それでも皆親切に教えて下さいました。こうして親切心に慣れた頃、声をかけてきたおばあさんがいて、暫くその人と話して歩きましたが、途中から相手の話しが怪しくなり、要は異宗教の勧誘でありました。遍路装束のまおによくもまあ、全然異なる宗教の説法をするのには呆れましたが、このくらいでないと、宗教などというものは成り立たないのかも。
 
さっきの下りで少々オーバーペースだったのと、道を間違えて余計な距離を歩いたりした為に、勘を頼りに歩くまおの足に、疲労感が。それと、陽がかなり西に傾き今日のタイムリミットが迫り、焦りが出てきました。けど足が前に進まない。標識があれば、あと何キロとかもわかって安心感もあるのだけど、その標識もない有様で。それでも4時半前、ようやく一宮寺まで300メートルの標識を見つけ、まさに這うようにして寺に入りました。間に合ったのです。われながらよくやったものです。今日の予定はここでおしまい。さすがにここから宿まで5キロを歩くパワーはなく、近くに電車の駅を見つけここから電車で帰りました。とりあえず2日目も無事終了です。
 
本日の巡拝数 4ヵ寺
本日の歩行距離 26キロ(但し登山あり)
 
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プロフィール
HN:
まお(真央)
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非公開
職業:
フラワーデザイナー
趣味:
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自己紹介:
ここでは、おへんろ道に咲く1輪のお花になりたいまおが、おへんろとお花のことを想い、綴ります。
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